五ッ星 お米マイスターとは?
昨今、色々な職種で、様々な資格認定を行っていますね。
「技能レベルの向上」や「他店との差別化」または「興味の追求」など
目的は広範囲ですが、自己研鑽のためにもとても良いことだと思います。
そしてお米の業界でも様々な資格認定を行っています。
その中で 全国の米小売店の団体「全国米穀小売商業組合連合会」という団体で
実施している認定資格が「お米マイスター」という資格です。
お米についての「知識と技能」と云っても裾野は広く、範囲は広大です。
「品種の特性など」や「栽培方法」や「保管や精米技術」、
そして「炊飯技術」や「接客術」など限りが有りません。
それらのプロフェッショナルとしての認定ですから、簡単であるハズは有りません。
お米マイスターの活動の場として、「自分達の店舗」もとより、
「学校などへの出前授業」や「食関連イベントでの講演やワークショップ」など、
多岐に渡り、米にまつわる知識と技術の広報活動を行っています。
お米マイスター資格には2段階に分かれており、
まず「三ッ星お米マイスター」取得後の上位資格に
「五ッ星お米マイスター」の認定があります。
─ 資格・試験 ─
受験資格は米小売の業務に携わる方、「プロフェッショナル限定」となっており、
最低5年以上実務経験が必要です。
年間1~2回の認定試験が開催されており、「三ッ星お米マイスター」資格をを取得することが出来ます。
また、その資格を維持するためには、最低3年以内に補講等を受講して自己研鑽を行わなければ、なりません。
試験内容は、「米の品種特性(来歴)と新形質米について」「精米技術について」「米の保存と保管技術」「炊飯特性と炊き上がり・食味チェック、ブレンド特性」「店内レイアウトと接客マナー」「お米の栄養学/米の表示」などの内容について試されます。
また、「三ッ星お米マイスター」の上位資格に「五ッ星お米マイスター」の認定があり、2段階に分かれています。「五ッ星お米マイスター」は「三つ星」以上に更に見識を深めたことを認定する試験なので、「三ッ星」では筆記試験のみでしたが、「五ッ星」では事前課題と口頭試問の試験で、なかなか楽しい試験でした。
試験の一つの事前課題では、2種類の米が課題として送付されて来ます。
1つ目の白米は、品種も年度も何も情報が無い状態のお米を、「最適に炊飯するためにはどの様な点に注意するのか?」と云うもの。
炊飯をして試食をしたり、水分を測定したりして答えを探り、レポートにします。
二つ目の白米は、「試食の後に同等のブレンド米を、精米技術を駆使して作成し、過程と結果を報告する。」と云う内容の課題でした。
どちらも今までの経験とテクニックが求められます。
その後、口頭試問により幾つかの科目について試験官との1対1で
口頭試問により試験が行われます。
現在「三ッ星マイスター」は福島県内に41人、「五ッ星マイスター」は福島県内に4人程取得者が居ます。
ごはんソムリエとは?
「ごはんソムリエ」の認定を行っている「(社)日本炊飯協会」が運営しています。
(社)日本炊飯協会とは、中食、外食向けの炊飯業(大量にごはんを提供している)の方達の団体です。
「ごはんソムリエ」もお米マイスターと同様に、お米の品種特性や炊飯全般についての知識を求められますが、「ごはんソムリエ」の一番の特徴は、食味試験の技術に重点を置いていることです。 ごはんの味を適正に評価することは、なかなか簡単なことではありません。
比較するためには、一定の条件を整える必要があり、効率良く作業を行うための方法があります。
最近では、「日本穀物検定協会」での比較評価の方法が一般的であり、「ごはんソムリエ」でもこの方法を採用しています。
─ 認定試験 ─
認定試験は1年に一度行われます。受験資格は特にありませんが、炊飯業界の方がおおいようです。 お米の栽培から始まり、品種特性、炊飯加工技術などに加え、食味判別の実演も試験課題です。ある一定度の食味判別基準がテストされます。
─ 食味比較判別法 ─
この方法とは、1度に1枚の平皿に4種類のごはんを乗せて、基準となる1種類のごはんに対して、他の3種類のごはんが“基準のごはんと比較して”評価する方法です。 それぞれ「香り」「硬さ」「味」「ねばり」「見た目」などの項目ごとに、基準のごはんとの比較を記載するものです。
“味”の評価ということ絶対値が存在しないため非常に難しいものです。 しかし、その人なりの評価の仕方が認められるような努力を、毎日の試食の中で積み重ねて行くしかないとも言えると思います。
現在、当店では2名の「ごはんソムリエ」取得者がいます。